共に奏でる仲間たち

地球交響曲第七番 撮影エピソード
  なるしまフレンドのヒデ爺さんのこと


2012年10月22日(月)連続講座宝さがしの旅「グレッグ・レモン篇」の会場に、突然ヒデ爺(・・・)こと鳴嶋英雄さん(77才)が多勢の自転車仲間を引き連れて姿をみせてくれました。
実は、「地球交響曲第七番」のグレッグ篇は、ヒデ爺さんの助けなしには完成できなかったかも知れないのです。



彼は私の愛車アラン・ツーリストを過去30年に渡って面倒を見てくれている自転車店「なるしまフレンド」の社主でもあります。老若男女、初心者からベテランまでが参加できる様々なツーリングイヴェントを企画し、一年中全国を走り廻っている彼のことだから、会場まで来てくれるのは無理だろうと思っていただけに、彼の姿をみた一瞬、胸が熱くなる想いがしました。

グレッグの主な撮影は、長年の彼の希望を実現する為に、奈良県の明日香村から和歌山県新宮市王子ヶ浜までをわずか3日間で縦断する自転車の旅になりました。
この撮影の旅は、実は大きな賭けでした。
まず、グレッグの来日スケジュールの関係でコースを下見する時間がない。標高差千メートルを越える山岳道を走行しながら撮影する訳ですから、撮影隊を乗せる移動車以外に自転車の故障に備えるサポート車と技術者が必要になる。しかし、そのスタッフを雇う予算がない。さてどうするか、困り果てていた時、なるしまフレンドの店でヒデ爺さんに会ったのです。私がグチをこぼすと、ヒデ爺さんは間髪を入れずこう言いました。

「なんだそんなことか!それなら全部俺に任せとけ仁ちゃん」

それから彼はまず私がイメージしていたコースを自分ひとりで走り、詳しい地図や道路情報をつくって私に与えてくれました。さらに撮影日当日には、彼がオーナーである自転車チームの伴走車を用意して不測の事態に備えると共に、自分自身も自転車に乗って全コースを一緒に走ってくれたのです。



途中の宿は、グレッグだけは撮影にも適した由緒ある旅館に泊ってもらいましたが、私達スタッフは、その近所の安宿です。私が恐縮しながら「せめて宿だけでも私達と御一緒に」と誘うと「仁ちゃん、そんなこと全く気遣う必要ないよ。俺っちはこんな旅馴れっこなんだから、俺っちのことは全部自分達でやるさ!」と、あの江戸っ子弁で言い放ったのです。



これらの全てが彼のボランティアでした。
さらに、映画の財政状態が逼迫していることを知った彼は、全国の取り引き先の中から映画「地球交響曲」のコンセプトに共感してくれそうなオーナーを選び、「第七番」のスポンサーになるよう呼びかけてくれたのです。
お陰で、私が見も知らぬ全国の自転車関係の業者さんから協賛金を戴くことになりました。
その時、どちらかと言えば機械オンチで、いわゆる自転車マニアでもない私が、なぜ30年もの間「なるしまフレンド」一筋に自転車生活を続けられたのか、を改めて確信することができたのです。
それは、プロとしての類い稀な技術と経験を持ちながら、その技術と経験を生かして、人々と喜びを分かち合いたい、という「真心(まごころ)」です。

ヒデ爺の「真心」に依って「第七番」の「グレッグ・レモン篇」は完成できた、と思っています。だから、ヒデ爺の顔を見たとたん、胸が熱くなったのでしょう。



改めてありがとう!ヒデ爺さん。


2012年11月1日    龍村 仁


なるしまフレンド

「地球交響曲第七番」共に奏でる仲間たち

寄付によるご協力を下さった皆様

「地球交響曲第六番」共に奏でる仲間たち

寄付によるご協力を下さった皆様

「地球交響曲第五番」共に奏でる仲間たち

寄付によるご協力を下さった皆様

「地球交響曲第四番」ひとコマスポンサー

ひとコマスポンサーリスト

賛同者100人からのメッセージ
(それぞれの方の肩書きは2000年当時のものです。ご了承下さい。)