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●万象連鎖 |
10月25日 今日は、今回の第4番の撮影の中でも、というより私の10年間の「地球交響曲」の全ロケの中でも最も大じかけの撮影を予定している日です。睦稔の100枚組の連作「万象連鎖」を野外に持ち出して撮るのです。この作品は多すぎて未だに全作品が一同に展示されたことがありません。 これほどの大量の作品を野外の自然の中で展示し撮影するのですから普通に考えると大道具、小道具、美術等々のスタッフを揃え総勢50名〜60名の人員が必要な撮影です。 ![]() それを我々撮影スタッフ7名と睦稔のスタッフ数名で行うのですから、全員が大道具から美術までやらなければなりません。その中でもやはり一番の働き手は睦稔自身です。 ![]() ![]() 原生林の中にハシゴを横にした様な展示台を次々に並べ、その上に絵をはってゆくのです。せっかく大自然の中に展示するのですから展示台の脚がみえては元の子もない。 カマ一丁を腰に差した睦稔が森の中に入り、大きな芋の葉や、あし、すすき等々の草木を次々にもって来ます。それで脚を隠し、漸く、作品を並べ終えたのが午後1時、灼熱の太陽の下、4時間以上の作業でした。Tシャツは汗でグショグショ、芋にかぶれるわ、蚊に刺されるわ…。 ![]() これほどまでしてこの作品「万象連鎖」を撮るのには深い意味があります。先の計画などを想い患わず、まず一枚の作品に全身全霊を集中する。するとその作品を描くプロセスの中で必ず次の作品のイメージ発想が生れる。それが次々と連鎖して滞るところがない、これが「万象連鎖」、すなわち睦稔のアートの本質であり、いのちの本質的な姿であり、ガイアシンフォニーそのものだからです。 撮り終えて昼食を取ったのが午後3時でした。 ![]() |
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