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 魂の友へ

 去る9月24日、天河大辧財天社に行って来ました。
 平成元年の地球交響曲「第一番」の撮影開始以来、23年間慣れ親しんで来た天河大辧財天社周辺の優しさと静けさにあふれた日常風景を、一瞬の内に凄絶な異次元空間に変移させてしまった母なる星地球(ガイア)の計り知れない力の痕跡を前に、私の心は意外なほど静かでした。
 「この地球(ガイア)の声を聴き誤ってはならない」
 そんな想いが沸々と湧き起ってきました。
 23年前の正月、凍てつくような厳冬期の深夜、その年の正遷宮記念大祭の無事を祈って宮司以下神官達が禊(みそぎ)をされた天ノ川源流の小さな滝壺が、今は、押し寄せた土石流に埋め尽されかき消えていました。5メートル以上に積もった小さな岩石の連なりの中に、あの夜、青白い冬の月光の下で、白衣のまま静かに氷つく滝壺に身を沈めて行かれた宮司の後姿が見えたような気がしました。

 救いは人の心でした。
 パニックに陥らず、誰れを怨むでもなく、自身の不運を嘆くでもなく、時に微笑みさえ浮かべながら黙々と被害の後片付けに取り組んでおられる村の人々の姿に、私は本当の“地球の祈り”の声を聴いたような気がしたのです。
 物理的な復興のためには莫大な物理的エネルギーが必要です。それには、外部の私達も今すぐにも、少しでもお役に立つことができるでしょう。義援金でもよし、ボランティア活動でもよし。それにも増して大切なのは“魂の復活”です。復活と復興は違います。魂の復活には形はありません。日々形が変化しても魂は進化し続けることができます。その点では、私はあまり心配していません。いや、この未曾有の苦難を乗り越えることに依って、私達の魂は必ず進化すると信じています。
 これからも皆様方と共に、真の魂の復活に身を捧げたいと思いました。

          平成二十三年十月一日       龍村 仁


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天河大辧財天社(天河神社)の被災状況の報告と義援金のお願い


 このたび、台風12号と15号の2つの大型台風の影響により、天河大辧財天社と天川村坪ノ内地区は甚大な被害を受けました。
 天川村を流れる「天ノ川」は南に下って十津川村に入ると「十津川」と名前を変え、さらに和歌山県に入って「熊野川」と名前を変えますが、ご存知のように、天ノ川、十津川、熊野川は同じ一つの河川の地域名です。そこで、今回の天河の被害は、天ノ川、十津川、熊野川という、同一水系の大きな被害の連鎖の発端となりました。

 今回、北と東に張り出していた高気圧の影響で、記録的なまでにゆっくりした速度で進んだ台風12号は、紀伊山地に大雨をもたらしました。もともと雨量の多い地域であった奈良県上北山村などでは総雨量2000ミリを超える記録的な大雨となり、死者・行方不明者は100人ほどにもなっています。
 この集中豪雨により、天ノ川―十津川―熊野川水系に160ヶ所以上の土砂崩れが起きました。その土砂崩れにより、土砂ダム(天然ダム)・せき止め湖が作られ、それによって、逆流や滞留が起こり、その増水により大被害が発生し、天ノ川の川筋で未曾有の被害が発生しました。
 天河大辧財天社も社務所と参集殿が床上浸水しました。坪ノ内地区への入り口にある弁天橋を数メートルも乗り越えた濁流は、坪ノ内地区で起きた3ヶ所の土砂崩れにより大洪水をもたらしました。

 分かりにくい表現になって恐縮ですが、西山林斜面の山崩れで川幅が狭まった北から南に流れる天ノ川本流の濁流と、東から西に流れる支流の坪ノ内谷川の南山林斜面の土砂崩れを伴う奔流と、南での大規模な土砂崩れによってできた一時的な天然ダムがもたらす逆流の3つの激流が、禊殿の前あたりの合流地点でぶつかって、30メートル以上の水柱となって山の尾根を越えるほどに高くなり、それが何波にもわたって坪ノ内の集落に押し寄せたのです。

 その光景を地元民の西岡さんが目撃し、すぐそれを天川村の村役場に知らせ、緊急避難の指示を出して、35分後に全員が避難したので、増水による死傷者はなかったとのことですが、しかし、西岡さんのお宅を含め、坪ノ内地区の9割の住宅や建物が床上浸水や流されて移動するなどの大きな被害を受けました。9月4日午後1時過ぎのことでした。

 そして、その台風12号の爪痕の消えない中、台風15号がさらなる被害を拡大させていきました。とりわけ、禊殿の周囲に土砂崩れの土砂が流れ込み、手水舎や下の鳥居の半分は土砂で埋まり、土砂のグランドのようになって、道も坪ノ内川も見分けがつかなくなっています。大変な被害で、土砂を除去し、林道を復旧し、土砂崩れを防止するための工事に取り掛かるためにどれほどの時間と労力と費用が必要か、予想がつかないほどの状況にあります。

 本年は、3月11日に東日本大震災が起こり、福島原発事故を引き起こして、日本列島に激震と大災害が起こっています。その災害もまだ終息していない中、今回、近畿地方を中心に西日本で大きな台風と土砂崩れによる被害が出ました。東日本大震災は海の津波でした。それに対して、今回の近畿地方の被害は山の津波でした。河川の氾濫と土砂崩れによる巨大山津波が発生したのです。柿坂神酒之祐宮司は、今回の被害を「有史以来の大災害」と言われました。現場を見た私たちもみなその通りだと思いました。

 そのような中、神社の職員や氏子の方々を始め、天河大辧財天社や被災地区に心を寄せてくださる方々のボランティア活動などにより復旧・復興作業が始まっています。
 しかしながら、土砂崩れにより分断された道路や山林が元通りに復旧するには、早くて数か月から数年かかると思われます。また、天河大辧財天社の社殿や社務所・参集殿の補修や境内整備などにも時間と多額の費用がかかります。
 日本全体が困難な中にあるこの今ではありますが、天河大辧財天社に心を寄せてくださる皆様方のお力を得て、日本の霊性・スピリチュアリティの拠点の一つである天河大辧財天社の復旧・復興と、これから先未来に向かっていっそうの力強い展開を推進していきたいと思い、ご支援・ご協力をお願いする次第です。

 趣意をお汲みいただき、今後とも継続的なご支援を賜りたく、義援金やご支援をいただければ幸いです。なにとぞよろしくお願い申し上げます。

 平成23年9月29日

 天河大辧財天社太々神楽講緊急呼びかけ人
鎌田東二、帯津良一、美内すずえ、宮下リンダ、龍村仁、龍村修、龍村和子、近藤高弘、越智啓子、西本真司、岡野恵美子、大德寺昭輝、横澤和也、岡野弘幹、原宣之、庄内忠夫、作啓造、浅見清子、加藤徳子、廣田幸恵、天川彩、鳥飼美和子、谷島美恵子、他(順不同)

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<義援金お振り込み先>
◆お振り込みいただけます方は恐れ入りますが、
 *振り込み日時
 *振り込み先銀行名(ゆうちょ振替、ゆうちょ、南都のいずれか)
 *御住所
 *お名前
 *連絡先
をメールtenkawa-jinja@kcn.jpあるいはファックス0747-63-0848にて
天河神社までお知らせいただけますようお願い申し上げます。
<お振り込み先口座>

■ゆうちょ銀行振替:00940-4-82869 加入者名:天河大辨財天社
■ゆうちょ銀行 記号:14520 番号:3334681

口座名:天河神社(テンカワジンジャ)

■ゆうちょ銀行店名:ヨンゴハチ(店番458) 普通0333468 

口座名:天河神社(テンカワジンジャ)

■南都(なんと)銀行 黒滝(くろたき)支店 普通2000512

             

振込先名:宗教法人 天河神社(シュウキョウホウジン テンカワジンジャ)

◆また、天河神社ホームページにても、被災後の状況などがわかりますので、ご覧下さいますよう。
◆被災写真並びに呼び掛け文はコチラよりお役立て下さい。